伊豆大島たいふう紀行(0):なぜに大島?

寒い季節には暖かい国に行きたくなるものだ。たまには耐寒訓練もいいが、今年は暖かいところで年越しをしたいと思った。その最も気軽な場所が、私にとっては伊豆大島なのだが、ずいぶんと行き先として躊躇したのにはわけがある。

それはご案内の、昨年起きた水害だ。死者が出るほどの災害、島にとっては本当に大変なことだったろう。悲報を聞いた直後に、この私でさえ何かできることはと思い、まずは寄付金を、と考えた。
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ところが。

3.11の大震災、あのときの寄付金不祥事を思い出した。怪しげな国際NPOの連中が、便乗して大儲けしたことはこの際除外する。うんざりしたのは、政府関係とか赤十字とか、公的な寄付金もまた、諸処に棲み着いている役人どもが、パクパク食べてしまったことである。

その中で最も明らかになっている部分にさえも、やりきれない思いがする。寄付金は厚労省がとりまとめて、被災した各県に配ったのだが、全然震災と関係ない項目でずいぶんと使われてしまった。これを田舎役人のアホどもが、というのは簡単だし、事実そうなのだが、事はそう単純ではない。

地方が、疲弊しきっているのだ。
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@北海道

時間さえあれば全国をうろついている私にとって、確信を持てる事柄がある。それは、東京とそれ以外で、日本はまるで別の国になっていることだ。それは地方の怠惰がゆえである、と断定できなくはない。戦後常に地方は、東京にタカって生活してきたからだ。55年体制とはそういうことである。

いや、確かにそうだが、別の視点もあると我が畏友、天狗先生はいう。地方は日本全体の人材という点で、多様性を保つプールだったというのだ。ざっくりと言えば、デキのいい高校生を東京に吸い寄せて、東京の人材として利用したのだ。

デキはよくないが、オラこんな村嫌だァ、と肥だめくさい田舎から出てきた私の目から見ても、それはその通りだ。東京の若者がデキの点でどうかと言えば、決して悪くはないのだが、ガッツはお上りさんに及ぶところではない。

何より学校を出てさらにその後までも、親元でぬくぬくと暮らせばどうしてもそうなる。そうじ洗濯ご飯炊き、こまごまと面倒を見られては介護施設のおじいちゃん同然だ。生き物は環境によってのみ変化する。ガッツの出てくる道理がない。

というわけで、もともと覇気のある人材が出にくい日本の地方から、これから覇気が出そうな若者を根こそぎ引っこ抜かれて、辺境には何とも**な皆さんが濃ゆ~く残ることになる。しかしそれでも東京並の生活を、カネをくんせ~と求められ、バンバン国債を刷り、とうとう返せない(どう考えてもそうだろう)額になった。

国だけではない。夕張が代表だが、地方の財政はもっとすさまじい。そこへ震災と言うことで不意のお金が入れば、田舎役人がやりそうなことは決まっている。それは地方住民の中でも、とりわけ声が大きい連中の希望に、沿ってもいること間違いなかるべし。

大島もどうやらそうらしい。アカが町長やってるから、とここでは言わないでおく。実際に島に住み、商売を営んでいる方の目で、そう見えるとネットで知った。むむ、では国や都の寄付金も怪しい上、大島町に送金してもどうなる事やら、しからば残る手は。

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行って、できるだけたくさんの所で、許された限りのお金を使うことである。もちろん旅で一番お金を使う手段は、芸者を上げギャンブル小屋に出入りするのでなければ、宿賃に金をかけることだ。しかし前者には興味がないし、何より野営を私は好む。こればっかりは仕方がないし、たくさんの場所で、という所望も果たせない。

そう決意して、大島町の観光課と観光協会に電話する。お邪魔しても、島の方々のご迷惑にならないでしょうか。どうぞどうぞと両方から返事があった。これはもう決まりでしょう。

期間は冬休みのすべて、7日間。キャン場の予約を受ける町職員の方が、電話の向こうでクスリと笑う気配がした。何もない島に見えるかもしれないが、私の目では全然違う。一週間、やることやりたいことはたくさんある。

それではいざ、伊豆大島へ。
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