名古屋出張顛末記(5)


セントレアの風の湯で時間をつぶしているうち、そろそろ昼近くになった。
この次の予定は1330だが、伺う先は初めてお目にかかる師範の先生、失礼があってはいけない。
ゆえに、早めに食事を済ませて、心身・風体を整えておこう。
風の湯には、併設の食堂がある。
貼り出されたメニューを見ると、きしめん、味噌カツ、エビふりゃー、名古屋てんこ盛りのが。
旅の楽しみは、何と言っても現地の名物だ。一も二もなくこれに決定!
s-K0010147.jpg
食堂は空いている。繰り返すが、GW直後の平日だからだろう。私の他には、出張中と見える勤め人の一行が4人ほど、友達同士で旅行中と見える若いお姉ちゃん二人連れ、そして一家揃ってぶよぶよの4人家族。
時間は十分にある。何と自由なことか。
私は、かつて身近にいた同年代の人々が、当然のように持っているものを、一切持っていない。
そのかわり、その誰もが持っていないものを持っている。
ゆえに多くの時間、痩せ犬を追い払うような扱いを受ける。しかしまれに、痛く珍重されることもある。
加えて武道と学問を通じて、人を痩せ犬扱いする人々の操作法にも、習熟してきた。そして痩せ犬もまた、変わらぬ生き物であることも知った。
ボラが、大きい。のら人間の生き方として、至極まっとうであろう。
そんなことを思いながら、風の湯をあとにする。
空港内を、コロコロ引いて、得物担いで、歩く。
セントレアには、名古屋鉄道の駅が併設されている。
スイカでピピッ。見れば、綺麗に色塗りされた電車がやって来るところだった。
s-K0010148.jpg
師範の先生に、これからセントレアを出ます、と電話でご挨拶した。
道わかる? と先生おっしゃる。はい、地図を持って参りましたので大丈夫と存じます。
わからなくなったら、また電話しなさい、と先生がお返事下さった。
電話を切る。ふと、電車の車番に目が行った。
s-K0010148k.jpg
何と流麗な書体であろう。後日調べれば、Railroad Romanというらしい。
名鉄書体
なるほど、由緒正しい鉄道の書体というわけか。そう言えば子供の頃よく見かけた、厚紙で出来た切符にも、こういう番号が印字されていたような記憶がある。
伊予鉄道鉄道の証票には、優れたデザインが多い。新しいのでは、新幹線こまちやつばさのロゴ。
伝統的なのでは、伊予鉄道の社標。
(画像出典:http://www.flickr.com/photos/moni9999/5959600660/)
イ・イ・イ・イ。イが四つで伊予かぁ、と感心したものだ。
しかも電光のようにも見え、なるほど電鉄じゃわいとも思わせる。
さて名古屋鉄道の電車に乗り込む。
どうやら空港行きの、それ向けに作った特急型らしい。むろん、私は自由席。
車内は大きなトランクを置けるように、ということか、1列+2列のクロスシート。それとも、確か名古屋鉄道は、その発祥がちんちん電車だったから、車両限界が小さいのかな?
始発だから、窓に面した1列独立シートに、乗り込むことが出来た。
やがて電車は駅を出る。伊勢湾に面した、まぶしいお日様に当てられた道行きだ。
鉄道会社の開発になるらしい住宅街とか、巨大な火力発電所? の煙突とか、さびた色をした、ゴツガツとした巨大工業設備とかを見送りながら進む。
乗換駅は、近い。

スポンサーリンク
スポンサーリンク



スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク