名古屋出張顛末記(3)

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飛行機で名古屋を訪れたのが初めてである以上、セントレアもまた私には初めてだ。
降り立つとすぐさま喫煙所に直行、のんびりとふかす。どうせ荷が出てくるまでには時間がかかるだろう。
ところがガラス張りの喫煙所の目の前は、バゲッジクレームのコンベヤであり、それはすでに止まっている。客らしき人物は一人もいない。
しかも見慣れた黒ケースと段ボールで包まれた長いのんが降ろされており、これどうしよう、というような表情で、お姉ちゃんが長いのんを、上にしたり下にしたりしている。
かわいそうだ。首だけ喫煙所から突き出して、お姉さんお姉さん、と私は中音声(ちゅうおんじょう)を挙げる。それ私の荷ですからほっぽらかしておいてください。でも段ボールは要りませんから、すいませんが剥がして持ってって下さい。
安心したと見えて、お姉さん段ボールだけ抱えてJALのブースに戻る。
さて行くか。得物を袋から取り出し、一応は中味を改める。だだっ広いホールに人はほとんどいないから、くるくると軽く回してみたりもする。うむ大丈夫そうだ、と思うと同様、何人か居るセキュリティが誰一人、こちらを注視していないのが面白い。のんびりしてるねェ。
コロコロとバッグを引く前に、喫煙所を振り返る。まだ新しい空港だというのに、あちこちペンキがはげたりしていて、ちょっと荒れた模様だ。羽田の、まるでホテルのような管理の行き届きようとは対照的である。
人がおらず閑散としているのは、GW明け直後か、あるいは時間のせいだろうが、それにしてもこの寂れた雰囲気は何だろう。ものを尋ねたくて案内所に寄っても、閉鎖されていたりして、さらに歩いてあっちに行けと貼り紙がある。
しょうがないからずいぶんと歩く。ほとんど空港を出かけるあたりまで歩いて、やっと人のいる案内所を見つけた。
ここで空港内のお風呂を尋ねる。今はまだ10時前だが、次の約束は13時半過ぎだ。旅先で、時間をつぶすには風呂が一番である。
お姉さん丁寧に答える。迷うといけませんからと地図もくれる。名古屋まで何分ぐらいでしょうか、と尋ねれば、不案内と見て取ったのか、名古屋観光マップまでくれた。
お礼を言って去る。再びずいぶんと歩いて、空港内のそれらしき階に至る。日本の大空港では良くあるタイプで、出発ロビーの一つ上が、食「わせ物」屋・買「わせ物」屋街になっている。
セントレアの場合は、その造りが実際の街角のようになっている。何かのテーマパークを模したらしい。
そこに至るまでの通路には、大きな龍が飾ってある。わせ物屋街の中にある、うす暗い喫煙所の隣にも、チュコクっぽい龍が描かれていた。
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これはあれであろうか、やはり名古屋だから、ドラゴンズだろうか。
ところが私には、お姉さんがくれた地図がどうもわかりにくく、そこを通り越して隣の管理棟に至ってしまった。煙突人間には恨み重なるスタバが申し訳程度に店を出しているのを通り越すと、それこそ本当に、無人のビルだ。欧米なら、そんなところに怪しい奴が来れば、すぐさまセキュリティが銃持って飛んできそうな場所である。
さすがに間違いであろうと引き返す。ごちゃごちゃしたわせ物屋街に戻るが、こういう趣向は面白くもあり、わかりにくくもある。うろうろすること10分ほど、ようよう風呂を見つけて中に入る。

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