(12):剛の者

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朝だ朝だよと、9/3の夜が明けた。
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習慣通り湯を沸かし、茶を淹れる。
天気は雲が多め、だが島のことだ、やがて晴れるだろう。
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というわけで寝床を干す。ウルトラマンとの約束だからね。
ゆるゆると茶をすすっていると、居付きの旅人さんから、今日はどうしますかと尋ねられる。そうですね、数年ぶりに、大山祇(おおやまづみ)神社でも行ってきましょうかと答える。
大山祇神社は、隣の隣の大三島にある、一体いつ出来たか分からないほど、古い神社だ。地図のBだな。
地図大三島巡り
また、日本の国宝重文級武具刀剣類の8割は、ここに保管されており、以前訪れた時にはそれに圧倒された記憶がある。
お祀りされている大山積神について、確かな考証は学者先生に任せたい。
しかし私は、三島の神と同じ神様であると考えたい。
遙かな昔、この神様は遠く南洋から、勇敢にも小さなカヌーで渡ってきて、富士の神と交渉し、伊豆に住み着いたという。
そのように、伊豆白浜神社の記録は伝える。三島大社の神様でもある。
ユーラシアの東の果てに住む、流れ者をこき混ぜた我ら日本人の、ご先祖様の確かな一人だ。
『古事記』『日本書紀』に、この神様の記述が少ないことは、一層私の確信を高める。
半島より渡った大王家にとって、外来の神様だからこそ、よく分からないから記しようがなかったのだ。
大山積神は、天測、航海術を教えたであろう。釣りの法を教えたであろう。
土地に縛られずとも、人は生きていけるんだよと、諭しもしたのであろう。
その教えは、確かに遙か後代の現代まで、息づいている。
0916、大三島目指して、メイト君と橋を登る。
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伯方橋、大三島橋と渡って…
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大三島に至る。
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大三島はやや大きめの島で、内陸を走っていると、ここが島であることを忘れるほど広い。400mを越す山もある。
そうこうするうち、大山祇神社に到着。
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(0943)
門前にメイト君をつなぎ、境内へ。
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大山祇神社は、日本総鎮守ということになっている。海の神様でも、山の神様でもあるわけだ。皇祖ニニギの妃、コノハナサクヤのお父さんでもあるからには当然だな。古い古い神社であるにもかかわらず、新しい大門がしっくり境内の風景に収まっているのは、やはりお日様の良く照る島の神社でもあるからだろう。
境内は至って閑散としている。私以外は、1組のカップルが歩いていただけ。
手ぇ洗って口ぃすすいで、拝殿に至り、テケトーに投げ銭してご挨拶。
カップルはご祈祷をお願いしたらしく、しばらくして拝殿の中から「はにゃらぁ~、ほにゃらぁ~」と祝詞が聞こえだした。
それ聞きつつ、私は商売繁盛のお札を求める。¥1700円也。
ふと見ると、拝殿・お札授け所すぐ横に、喫煙所がしつらえられている。おお、話せる神様じゃあ。
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ご挨拶が終わったので、隣の宝物館に入る。
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¥1000也。何と私の貸し切り状態。人っ子一人いない。
中はもとより撮影禁止だ。
貸し切り状態だけにゆっくりと拝見する。
長さ1.8mに及ぶ大太刀、その刃に残った斬撃の跡、もうここにしか残っていない古代の鎧など、文化財を篤と堪能する。
それら武具の中で、一番知名度があるのは鶴姫のよろいか。わずか18で世を去った彼女の着用とされるのが、この鎧。
鶴姫の鎧鶴姫の鎧
画像出典:http://www.k4.dion.ne.jp/~nobk/okym/tsuruhime.htm
http://soracielo.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_6bf2.html

悲劇のヒロインはお話になりやすく、村おこし町おこしにも最適だ。
というわけで、宝物館外の小道は鶴姫ロードと名付けられ、彼女の銅像も立てられている。
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討ち死にした兄に代わり、敵を防いでついに自刃したとなれば、どことなく冒しがたい威があるので、銅像へのイタズラはできるわけがない。
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(参考:シンガポールにて)
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メイト君の所に戻って、さて何かうまいものを、とツーリングマップルを参照するも、紹介されている店々はいずれも扉を閉めている。そう言えば観光客のたぐいも、ほとんど見あたらず、巨大箱車が1両、その一団が、いかにもそれ用に作られた施設にたかっているだけ。
連中がわぁーっ、と押し寄せる特定の時期以外は、観光地とはこのようなものだろう。
まぁしょうがありませんなと、神社隣の道の駅に。しかしここは現地の物産を売っているだけで、メシを食わせるしつらえは無し。
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ここでも鶴姫、大活躍。
さてまっすぐ帰るのもつまらないので、島の北側をぐるりと回っていこう。
その前に、DIY屋で遊び道具を買う。昨日分かったことだが、持ってきた水中メガネが壊れていたのだ。
その他ロープ、浮き輪、虫除け、カラビナ、さらになつかしや、爆竹があったのでカゴに入れる。これでイノシシも、北海道のヒグマも怖くない?
コーナン大三島店、¥3266也。
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11時頃出発。今記録を参照しても、時間がよく分からない。どうも、2台のカメラの時刻がずれているようだ。
バリィさん
この大三島の道は、実に彩りが多い。
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(1127? 地点C)
地図大三島
みかん畑を過ぎ、山を抜け
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多島海を眺め、トコトコとメイト君で行くのは、本当に楽しい道行きだ。
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やがて面前に、多々羅大橋の雄大な姿が見えてきた。
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この橋のやや手前を右折すれば、とりあえず目指す、多々羅温泉しまなみの湯だ(地点D)。
大三島には立ち寄り湯が2軒ある。情報によれば、しまなみ湯の方が安く、私好みの雰囲気でもあるらしい。
湯に至る。
ほどほど寂れた雰囲気だが、建物は古いとも思われず、良く管理されている。
券売機で入浴券を買い、¥300。受付のご婦人に渡し、いざ湯へGO!
中に入れば、しまなみの景色がすばらしい。
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加えて、サウナまでしつらえられている。ありがたや。
ところが水風呂の方はというと、1.5人用と思われるその浴槽に、体の大きなおじいさんが、トドのように一杯に広がって浸かっている。水に入ると膨れるとは驚き、ワンピースの悪魔の実でも食べたのかしら。
ま、私がうだっているうちに出るでしょうと、勝手な予想をつけてサウナに入る。
ところがこのおじいさん、剛の者らしく、いっかな水風呂を出る気配がない。出なければ私も出ることが出来ない。一方は冷やされ、一方は真っ赤に熱せられという、まるで我慢比べのような仕儀とあいなった。
やがておじいさん、ザブリと上がる。そして私の居るサウナ部屋に入ってきた。
ドウシヨッカナー、と思案しつつ、テケトーなところで飛び出し、水風呂に浸かる。ヤッターッ!
見上げればこの浴室、巨木を芯柱に建てられていると分かる。
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こんな大きな木、一体何本、残っているのだろう。
ややあっておじいさんもサウナを出る。が、私が浸かっているのを見て、無言でとなりのシャワーへ。仕切りを飛び越え、ザブザブとそのしぶきが私にかかる。
ようよう冷えて、浴槽に入る。よくぞ日本に生まれけり。
体の向きを変えて洗い場を見ると、おじいさんが体を洗っている。
デブというのではない、腹は出ているが固太りで、背も高く、本当に大きなおじいさんなのだ。
さだめし海賊衆の末裔ならんと、見事なキ*タ*を洗うおじいさんを眺めやる。
時刻は1230に近付いた。
そろそろ、メシにしよう。

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