(0):原付天国・見近島


今朝、四国ツーリングより帰った。久しぶりに1週間を超えるロングツーリングで、本来ならその記事を時系列に沿って書くべきだ。
しかし旅の最中、私は楽園を見つけてしまった。そう、NHKスペシャル「地球大紀行」の楽しいおじさん、山崎努風に言えばこうである。
「楽園! あぁなんという甘美なこの響き。
九去堂はついに、楽園を見つけた。」

そのような事情でこたびの旅、まずは見近島の話しだけ先に書いておくことにする。
見近島は、瀬戸内海に浮かぶ無人島である。行政的には今治市に属し、地理的には瀬戸内海を西でぐぐっと縛る、いわゆるしまなみ諸島のうちの一つだ。
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その島の両側を挟むように、尾道今治ルートの1つ、大島大橋の橋脚が立っている。
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この橋は、大島と伯方島を結ぶ橋だから、当然ながら見近島には、インターチェンジはない。
しかし徒歩・自転車・原付だけは、この島に降りられるよう、道が作ってある。ということはつまり。
パンピーが入ってこない。こないのである。
私の思うに、世の憂いは何によるかと言えば、それは権力の横暴でも、経済の変動でも、天変地異でもない。むろん、それらはあるにはあるが、もっとも日常に満ちあふれて私を悩ますものとは、パンピーの愚劣さである。図々しく、臆病で、残酷な、一般人のなす被害こそがたまらんのだ。
パンピーは車に乗る、そして徒党を組む。組んで我が身のわがまま身勝手を、感じないまま悪さにふける。そいつらぁが来ない所と言えば、それだけでもう安楽な地であろう。もっとも、パンピーならざる私の様な者どもが、互いに顔をつきあわせて必ず愉快かといえばそうではないが、そういった中で被害不愉快を追っ払うのは、私にやってできないことではない。うむ、まさに禅に言う、随所ニ主トナル、というやつだな。
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この見近島は、ほぼ全域が公園になっており、その一角にはキャン場もある。
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ここにテン張りするには金はいらず、しかも電気水道が通っている。極めつけは電波のいいことで、少しでも田舎に行っちまうと通じないウィルコムでさえ、アンテナがばりばりに立つのだ。
ついでに燃料もいらない。枯れ枝枯れ草を燃やせばよい。私は3日間、この無人島に滞在したが、とうとう1回もガスを使わず、煮炊きを終えてしまった。
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夏期ならば目の前のビーチに飛び込むか、水道の水をホースで浴びればいい。その気なら風呂もタダなのだ。今ビーチといったが、キャン場のすぐ前は海であり、潮が引けばそこは砂浜となる。
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島の反対側は、音に聞こえた船折瀬戸で、人間が飛び込めば間違いなくお陀仏だ。
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しかしキャン場の前は潮の流れも緩く、その気なら沖の生け簀まで泳いでいけると、地元のライダーが言う。
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このようなところで、のんびりと休み、泳ぎ、メシを食う。
陽光に照らされ、微風に吹かれ、うとうとと眠るお昼寝は、まさに値千金である。
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テントから海までは3歩半、昼は泳ぐも良し、釣りしても良いだろう。
あいにくと滞在中は曇りだったが、天気が良ければ、満面の星空が見えるだろう。
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いや、曇りの夜もまた良し。
というのは海中に海ほたるが、まさに星のごとく輝き出すからだ。
これは高価な機材を持たぬ私には撮れなかったが、それこそこの世の景色とは思われない。
ところで見近島は無人島だが、決して不便ではない。
隣の伯方島へ渡るには、橋の渡し賃がかからず、そこにはスーパーもコンビニもコインランドリーもある。
さらにも1つ隣の大三島に渡るにも、原付の渡し賃たったの50円、渡れば天然温泉が2軒もある。
本土たる今治市に渡るとも、250円で行けてしまう。時間はおおむね、30分ぐらいだろうか。
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金もいらず、パンピーの来ない原付の楽園。
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私は本気で、移り住みたい。伊豆大島と迷うところである。
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