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シンガポールのアジア文明博物館を出たのは、13時半過ぎ。出た理由は腹が減った事で、それももう3日も、ニクらしい肉を食ってないから、是が非でも食うてやるわい、と固い決意の下でのこと。
食うてやるなら食い物屋へ。現地の知人が言うには、対岸のにせベネチアには食い物屋が並んでおり、その川沿いのあずま屋で、ビールでも飲みながらのんびりすると気持ちがいいという。ならばそうしようと橋を渡る。

渡ったところでひょいと道ばたを見ると、なにやらきな臭い光景が。どうやら白人が金貸しの店先で、マレー人と清国人にとっちめられているようだ。

うむ、とっちめられても仕方がない奴らだ。やったれやったれ。そう思う人は私ばかりではないようで、その証拠に、清国人マレー人の肩を押した手のすりあとがバッチリ付いている。
…すいません、ウソをつきました。座ってるのは実はインド人の銅像。故意に顔を隠して撮りました。
さてお天道様のご機嫌は、本当に気まぐれで、見上げればぽつぽつと、雨が本降りになってきた。

傘でも出そうかな、と思うと上がってしまう。しかしお天道様のなさることに、たかが人間風情が文句を言うのもおこがましいから、気にせずずんずん歩く。
にせベネチアを貫く歩道は、河側にあずま屋、反対側にその本店という配置になっていて、その多くは地元でとれる?海産物を、焼いたりあぶったりしたのを出すらしい。

一旦、最後まで通り過ぎて店を吟味する。中華系の派手な看板の出た店では、店の前にガラスのいけすを造り、魚のひれを振るのがあり、伊勢系のエビのひげをうごめかすのがあり。アワビやトコブシの乱れ焼きじゃぁ。
そこそこ客引きに引かれながら、そういう海産物を食べてみたいものだとも思う。
しかし今日はなんとしてでも、肉を食うつもり。
そんでもって一軒の、英国パブ風の店に入ることにした。オホン、我が輩は本場ロンドンでパブに入っておるからね(→)、慣れておるよ、という高慢ちきではなく、肉を出しそうな店が、他になかったのである。
本店の方に入って一声かけ、あずま屋に陣取る。ここなら存分にタバコも呑める。河を見渡せば対岸は先ほどの博物館、その先には、初日に行った空飛ぶフランスパンも。

プカプカとタバコを吹かしながら待っていると、来た来た、肉と地元のタイガービール。

ウッホホーイ、やっと、肉らしい肉じゃぁ。
1時間ほどのんびり過ごし、この川沿いのゆったりとした景色を離れた。
さて肉とビールで元気になった私は、てくてく歩いてラッフルズホテルに向かう。

このホテルはシンガポールのホテルの老舗だけあって、小さな博物館があるというからだ。そうでなくとも、格式の高い、既に今では過去のものになった、植民地スタイルの高級ホテルとはどんな感じかと、その雰囲気だけでも楽しみたい。
歩くこと20分少々でホテルに至る。正面玄関では、宿泊客を迎える、まるで義和団事件に出兵したインド兵みたいな格好をした、ドアマンの姿が見られた。

この入り口から、見物人は入ることが出来ない。別の入り口から中庭に入る。

うん、映画でしか観られないような光景だ。
博物館の位置はよく分かりにくいが、案内板を参照しつつ、回廊を回り込んでエスカレーターを上がる。

どうです、向こうから、アラビアのロレンスやガンジーさんが歩いてきそうな光景じゃありませんか。
博物館はこんな回廊の、2、3部屋ほどを占めてこぢんまりと店を広げている。

隣の一部屋は床屋さんが、テナントとして入っていたが、その他はずいぶんと空き部屋が目立った。
中に入ってみる。ただし、キャプションも文物も英文だから、英語音痴の私にはよく分からない。勉強不足が身に染みる、というやつだ。
ほどほどに切り上げて博物館を出る。何かお土産を、と思い、一階に下ろうと歩いていたら、これまた映画に出てきそうな、大時代のエレベーターがあった。

売店でお土産のカヤジャムなどを買う。時刻はまだ15時半前。さて、どこに行こうか?

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