(18)

スポンサーリンク


シンガポール3日目の夜が明けた。事前の計画では、今日はシンガポールの自然を堪能しようと、スンゲイブロウなど、自然公園でのハイキングを楽しむつもりだった。
しかし現地の知人と話していると、ええっ! 国立博物館行ってないの? アジア文明博物館は通り過ぎただけ? え~そりゃもったいないよ、と言われ、すっかりその気になって、今日は一つ、博物館巡りといこう。
その前に、メシメシ。

ここ2日の生活で分かったのは、炭水化物摂る食事では、やはり1日1食は無理だってこと。昨晩も実のところ、肉を食わせろ、と出かけたのだが、牛のステーキなんてのにはお目にかからず、やたらと甘いタレがかかった中華チキンやら春巻きやら。かえってストレスがたまった。
多くの糖質セイゲニストが言う通り、この食生活を続けていると、甘みに対する耐性が低くなってくる。すなわち、普通の甘さでも、やたらと甘ったるく感じてしまうのだ。
ま、そんな贅沢を言えるけっこうなご身分ではないから、出てきた物をありがたく、残さず食べる。食えるときに食っておかないとね! ただし、ジャパニーズミソスープと札の下がった壺は、昨日、口が曲がるほど塩辛かったので避ける。
食事を終えて準備して、外に出る。歩き出す前にまずは一服。

ただいま現地の1015ごろ。あちこちからの飛行機が到着したのか、ホテルにはチェックインする人たちが次々に。そんな景色を眺めながらたばこを呑んでいると、重戦車みたいなロシアのおばさんと、固太りのロシアのおじさんが、向こうからのしのしとやってきた。真っ赤な髪したこのおばさん、この勢いにびっくりして、ナポレオンもヒトラーも逃げ帰ったに違いない。
ここシンガポールに、ロシア人はけっこういる。その他よく見かける白人は、オーストラリア人とか。このホテルも
カンタス航空の定宿になっているらしく、エレベータでは頻繁に、カンタスのクルーがスーツケース引き引き乗り込んでいた。
さててくてくと歩き出す。宿から国立博物館までは、歩いても10分ぐらいのものだ。途中、シンガポール経営大学があったが、まだ登校時間前なのか、キャンパスは閑散としていた。夕方再度通ったら、学生がわいわいと集まっていたから、お休みではなかったのだろう。ま、キャンパスと言っても、日本の伝統校のように、門と塀で仕切られた一角があるのではなく、通り沿いに近代的な建物が並んでいる、といったかっこうだ。

(画像はググルより、私が歩いたのは対岸の、大学沿いの歩道。)
この大学、政府によって作られた私立大学というヘンな大学だが、日本の常識で分別する方がむしろおかしいだろう。と言うか、日本の大学も多種多様ありすぎて、大学というくくりにまとめることが、もう無理になっている。たとえ政府が金を出そうとも、学校の運営は自主性に任せるという考え方は、ちょっとシンガポールらしくなく、その実、役人に出来ることと出来ないことを見切った、シンガポールらしい運営と思う。
それはともかくこの大学、会計学部、経済学部、情報学部、法学部、社会科学部など、一通りそろっている。それらの建物を1つ1つ通り過ぎつつ、こんなところで学ぶのも悪くないんだろうな、と思った。もう私にゃ無理だけどね。
このまま真っ直ぐ歩いてしまうと、道はトンネルに入ってしまうので折れる。やや坂になった車道の端を歩けば、やがて国立博物館の建物が見えてきた。

例によって人通りもなく、車通りも少なく、お天道様もほどよく照る。ベンチに座ったおかしなオブジェを除けば、よく手入れされた庭園が美しい。
なにがしかの金を払って中に入る。

見上げれば、丸天井とそこを透かすガラスがこれまた見事だ。一見、改装なった大英博物館のそれを思わせるが、おそらくは旧宗主国を参考にしたのだろう。

受付まわりを見回したが、日本語のパンフが置いてない。ここにゃ日本語のガイド、ないの? と英語で聞けば、あっちだとホールの反対側を職員ゆび指す。てくてくと歩み寄れば、それらしきものはない。ヘンだな、と思っていたら、日本人の方ですか、と日本語で言われてびっくりした。どうやら、日本語のツアーガイドさんがちゃんと居たらしい。なるほど、ガイドはガイドでもガイドさんの方ね。知らん言葉は振り回すもんじゃないかな。でもどうやらタダのようだし、ちょっとうれし驚いた。
ボランティア、と札を下げたこのガイドさん、知性的な顔立ちの綺麗な女性なのだが、いわゆる琉球美人風で、日本人なのか現地の方なのか、ちょっと私には断定できない。日本語は完璧なのだが。
私の他には客と言えば、若いお母さんと小学校低学年ぐらいの男の子の1組のみ。たった3人とは、考えればまことに贅沢な話であって、この後ガイドさんに従い中に入る。
入って見て説明聞いて、いろいろと考えさせられることが、多い。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする