昭南島往還記(3)

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離陸定刻10分前、B767に乗り込む。

767はいわゆる中型機で、座席配列は2-3-2列だ。海外出張が多い知人のアドバイスにより、今夜は中央3列の通路側に席を取った。

私はと言えば今だに男の子だから、飛行機の中ではトランペットがほしい黒人の少年状態になって、窓に張り付くのが常なのだが、今回は夜行便だから、何も見えないしねぇ。

さて離陸だが、タキシングを終えてエンジンを吹かし、ごぉーっと上がっていく時間は何とも愉快である。以前はコワかったのだが、今はもう慣れて、首をあっちゃこっちゃに巡らせて、地上の明かりが上がり下がりするのを楽しく見ている。

そんでもってポンとチャイムが鳴ってベルト外していいとなったら、早速用意のジョニ黒を飲み始める。ついでにさっきのフードコートで、つまみのナッツも買っておいたから、そりゃもうご機嫌だ。

席はずいぶん空いている。窓際の2列席には、2列とも空いてるところもちらほらある。私の陣取る3列席と言えば、私の他には誰も座っていない。ラッキ-、今夜は横になって寝ていけるぞ!

無論足を全部伸ばすというわけにはいかないけれど、国鉄時代の90度座席で、体を丸め長々と夜行に揺られた最後の世代とあっては、これで十分天国だ。

離陸後1時間ほどで夜食が出る。出るのはおにぎりであり炭水化物なのだが、せっかくだからけちの私は1つもらう。ついでにビールもね。

目の前のパネルをいじくって、どんな映画が見れるか一応チェック。おお、『戦火の馬』が見られるぞ! 再生してみたら、本来有ることになってる日本語吹き替えも字幕もなく、しょうがないから中国語字幕で見る。

見ながら飲み食いしてるうちに眠くなってきた。時間も時間だし、途中だが寝なければならぬし。見たけりゃ帰りの便で見ればいい。

肘掛けを上げて3列占拠して、長々と寝る。
zzzzzzz……..

伸ばした足をぽんぽんと叩かれて目が覚めた。どうやら朝飯の時間らしい。

まぁエコノミーですし、朝飯だから大したものは出ないんだろうけど、事前の情報通り、必要最低限のエサが出た。

ただ今の時刻0520ごろ、着陸は日本時間で0700の予定。7時間10分のフライトだが、よく寝ていたのであっという間だった。

気がつけばジョニ黒は半分になってい、現地での飲み料を心配せねばならなくなった。
でもねぇ、しょうがないんですよ。キチガイの手に刃物、棒使いに棒、酒鬼に酒、そんでどうなるかは知れたことよ。

そんでもってほぼ定刻通り、シンガポールはチャンギ国際空港に着陸。現地時間は日本時間より1時間遅れ、つまり着陸は日本時間の7時ちょうど、現地時間でジャスト6時。まだ周りは真っ暗だ。さてさて。

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